Aさんの2024年分の所得税における医療費控除に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。

タックスプランニング

設例

会社員のAさんは、妻Bさん、長女Cさんおよび長男Dさんとの4人家族である。
長女Cさんは、2024年に大学を卒業し、地元企業に就職した。また、Aさんは、2024年中に妻Bさんの入院・手術・通院に係る医療費を支払ったため、医療費控除の適用を受けたいと思っている。

〈Aさんとその家族に関する資料〉
Aさん(51歳):会社員
妻Bさん(49歳):専業主婦。2024年中の収入はない。
長女Cさん(23歳):会社員。2024年中に、給与収入240万円を得ている。
長男Dさん(19歳):大学生。2024年中に、アルバイトにより給与収入70万円を得ている。

〈Aさんの2024年分の収入等に関する資料〉
(1)給与収入の金額:690万円
(2)一時払変額個人年金保険(10年確定年金)の解約返戻金
・契約年月:2016年9月
・契約者(=保険料負担者)・被保険者:Aさん
・死亡給付金受取人:妻Bさん
・解約返戻金額:600万円
・正味払込保険料:500万円

※妻Bさん、長女Cさんおよび長男Dさんは、Aさんと同居し、生計を一にしている。
※Aさんとその家族は、いずれも障害者および特別障害者には該当しない。
※Aさんとその家族の年齢は、いずれも2024年12月31日現在のものである。
※上記以外の条件は考慮せず、各問に従うこと。

1 「Aさんが、妻Bさんの通院時に自家用車で送迎していた場合、その際にかかったガソリン代や駐車料金は、医療費控除の対象となる医療費の範囲に含まれます」

なぜ違う: 自家用車での通院に係るガソリン代や駐車料金は医療費控除の対象外です。対象となるのは電車・バス等の公共交通機関の通院費などです。

2 「Aさんが2024年中に支払った医療費の総額が20万円を超えていない場合、医療費控除額は算出されません」

なぜ違う: 医療費控除額の計算で差し引くのは原則10万円(総所得金額等200万円未満の場合はその5%)であり、20万円という基準はありません。

3 「Aさんが妻Bさんの入院等に係る医療費について医療費控除の適用を受ける場合、セルフメディケーション税制(特定一般用医薬品等購入費を支払った場合の医療費控除の特例)の適用を受けることはできません」

正解: 3

要点: 正解は 3)。医療費控除とセルフメディケーション税制は選択適用であり、同一年分について両方の適用を受けることはできません。

医療費控除とセルフメディケーション税制は選択適用であり、同一年分について両方の適用を受けることはできません。したがって3)が適切です。通院のための交通費は電車・バス等の公共交通機関の運賃が対象で、自家用車のガソリン代や駐車料金は医療費控除の対象になりませんので1)は誤りです。また医療費控除額は「支払医療費-保険金等で補填される金額-10万円(総所得金額等が200万円未満の者は総所得金額等の5%)」で計算し、基準額は20万円ではないため2)も誤りです。

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出典:一般社団法人金融財政事情研究会 ファイナンシャル・プランニング技能検定 3級実技試験(個人資産相談業務)2025年5月公表分 問9