Aさんの2025年分の所得税における所得控除に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。

タックスプランニング

設例

個人事業主のAさんは、開業後直ちに青色申告承認申請書と青色事業専従者給与に関する届出書を所轄税務署長に提出している青色申告者である。Aさんは、2025年中に一時払養老保険の満期保険金を受け取っている。

〈Aさんとその家族に関する資料〉
Aさん(50歳):個人事業主(青色申告者)
妻Bさん(46歳):Aさんの事業に専ら従事し、2025年中に、青色事業専従者として給与収入96万円を得ている。
長女Cさん(14歳):中学生。2025年中の収入はない。
母Dさん(75歳):2025年中に、老齢基礎年金50万円と遺族厚生年金50万円を受け取っている。

〈Aさんの2025年分の収入等に関する資料〉
(1)事業所得の金額:750万円(青色申告特別控除後)
(2)一時払養老保険(10年満期)の満期保険金
 契約年月:2015年7月
 契約者(=保険料負担者)・被保険者:Aさん
 満期保険金受取人:Aさん
 死亡保険金受取人:妻Bさん
 満期保険金額:324万円
 正味払込保険料:300万円

※妻Bさん、長女Cさんおよび母Dさんは、Aさんと同居し、生計を一にしている。
※Aさんとその家族は、いずれも障害者および特別障害者には該当しない。
※Aさんとその家族の年齢は、いずれも2025年12月31日現在のものである。
※上記以外の条件は考慮せず、各問に従うこと。

1 「妻Bさんは控除対象配偶者に該当するため、Aさんは配偶者控除の適用を受けることができ、その控除額は38万円となります」

なぜ違う: 妻Bさんは青色事業専従者として給与の支払を受けているため、その年について配偶者控除・配偶者特別控除の対象から除外されます。控除対象配偶者には該当しません。

2 「母Dさんは老人扶養親族の同居老親等に該当するため、Aさんは、母Dさんについて58万円の扶養控除の適用を受けることができます」
3 「長女Cさんは一般の控除対象扶養親族に該当するため、Aさんは、長女Cさんについて38万円の扶養控除の適用を受けることができます」

なぜ違う: 長女Cさんは14歳で、年齢16歳未満の親族は控除対象扶養親族に該当しません。扶養控除の適用を受けることはできません。

正解: 2

要点: 正解は 2)。母Dさんは75歳で、Aさんと同居し生計を一にしています。

母Dさんは75歳で、Aさんと同居し生計を一にしています。2025年の収入は老齢基礎年金50万円と遺族厚生年金50万円ですが、遺族厚生年金は非課税所得なので所得計算に含めません。老齢基礎年金50万円は65歳以上の公的年金等控除額(最低110万円)を下回るため雑所得は0円となり、合計所得金額は要件を満たします。70歳以上の扶養親族で納税者またはその配偶者の直系尊属かつ同居している場合は「老人扶養親族(同居老親等)」に該当し、扶養控除額は58万円です。よって選択肢2が最も適切です。

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出典:一般社団法人金融財政事情研究会 ファイナンシャル・プランニング技能検定 3級実技試験(個人資産相談業務)2026年5月公表分 問8