公的年金の老齢給付の繰上げ支給に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。

ライフプランニングと資金計画

1 老齢厚生年金の繰上げ支給を請求することができる者が老齢基礎年金の繰上げ支給を請求する場合、老齢厚生年金の繰上げ支給の請求も同時に行わなければならない。

なぜ違う: 老齢基礎年金と老齢厚生年金の繰上げは同時にしか請求できず、一方だけを繰り上げることはできない。

2 1962年4月2日以後生まれの者が、62歳6カ月に達した月に老齢基礎年金の繰上げ支給を請求した場合、老齢基礎年金の減額率は12%となる。

なぜ違う: 1962年4月2日以後生まれの減額率は1月あたり0.4%で、65歳まで30月残しての請求なら0.4%×30月=12%となり、記述は正しい。

3 寡婦年金を受給している者が老齢基礎年金の繰上げ支給を請求した場合、寡婦年金の受給権が消滅する。

なぜ違う: 寡婦年金と老齢基礎年金の繰上げ支給は併給できず、繰上げ請求により寡婦年金の受給権は消滅する。

4 加給年金対象者となる配偶者を有する者が老齢厚生年金の繰上げ支給を請求した場合、繰上げ支給の老齢厚生年金に繰り上げた月数に応じて減額された加給年金額が加算される。

正解: 4

要点: 正解は 4)。加給年金額は、受給権者が原則として65歳に達し、かつ厚生年金保険の被保険者期間が20年以上あることなどを要件に加算されるものである。

加給年金額は、受給権者が原則として65歳に達し、かつ厚生年金保険の被保険者期間が20年以上あることなどを要件に加算されるものである。老齢厚生年金を繰り上げても加給年金額は65歳到達まで加算されず、また繰上げによる減額の対象にもならない。よって「繰り上げた月数に応じて減額された加給年金額が加算される」とする4が不適切である。選択肢2は、2022年4月以降の減額率である1月あたり0.4%を用いる(1962年4月2日以後生まれが対象)。62歳6カ月から65歳までは30月であるから、0.4%×30月=12%となり適切である。

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出典:一般社団法人金融財政事情研究会/特定非営利活動法人日本ファイナンシャル・プランナーズ協会 ファイナンシャル・プランニング技能検定 2級学科試験 2025年5月公表分 問5