Mさんは、X社が現在加入している長期平準定期保険について説明した。MさんのAさんに対する説明として、次のうち最も適切なものはどれか。

リスク管理

設例

Aさん(65歳)は、X株式会社(以下、「X社」という)の創業社長である。Aさんは今期限りで勇退する予定であり、X社が加入している生命保険の解約返戻金を退職金の原資として活用したいと考えている。
そこで、Aさんは、ファイナンシャル・プランナーのMさんに相談することにした。

〈X社が現在加入している生命保険に関する資料〉
保険の種類:長期平準定期保険(特約付加なし)
契約年月日:1999年6月1日
契約者(=保険料負担者):X社
被保険者:Aさん
死亡保険金受取人:X社
死亡保険金額:1億円
保険期間・保険料払込期間:95歳満了
年払保険料:200万円

※保険料の払込みを中止し、払済終身保険に変更することができる。
※解約返戻金額の80%の範囲内で、契約者貸付制度を利用することができる。

※上記以外の条件は考慮せず、各問に従うこと。

1 「当該定期保険の単純返戻率(解約返戻金額÷払込保険料累計額)は、保険期間の経過に伴って増加し、保険期間の満了時に最大となります」

なぜ違う: 長期平準定期保険の解約返戻金は保険期間の中途でピークとなり、満了時にはゼロになります。満了時に返戻率が最大となるという説明が誤りです。

2 「当該定期保険を払済終身保険に変更する場合、商品内容の変更になるため、Aさんは改めて健康状態等についての告知をする必要があります」

なぜ違う: 払済保険への変更は保障額を減額して契約を継続させる手続であり、健康状態等の告知や医師の診査は必要ありません。

3 「当該定期保険を解約し、X社が受け取る解約返戻金は、Aさんに支給する役員退職金の原資とするほか、借入金の返済資金や設備投資等の事業資金として活用することもできます」

正解: 3

要点: 正解は 3)。長期平準定期保険は保険期間満了時に解約返戻金がゼロになる設計であるため、単純返戻率は保険期間の中途でピークを迎え、その後は逓減して満了時にはゼロとなります。

長期平準定期保険は保険期間満了時に解約返戻金がゼロになる設計であるため、単純返戻率は保険期間の中途でピークを迎え、その後は逓減して満了時にはゼロとなります。したがって1)は誤りです。また払済保険への変更は保険金額を減額したうえで保障を継続させる契約内容の変更であり、新たな告知や診査は不要なので2)も誤りです。解約により法人が受け取る解約返戻金は法人の資金であり、役員退職金の原資のほか借入金返済や設備投資等の事業資金として自由に活用できるため、3)が適切です。

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出典:一般社団法人金融財政事情研究会 ファイナンシャル・プランニング技能検定 3級実技試験(保険顧客資産相談業務)2025年5月公表分 問9