Mさんは、老後の収入を増やすことができる各種制度について説明した。MさんのAさんに対する説明として、次のうち最も適切なものはどれか。

ライフプランニングと資金計画・一部改変

設例

個人事業主のAさん(42歳)は、妻Bさん(42歳)との2人暮らしである。Aさんは、大学卒業後に入社した大手外食チェーンを30歳で退職し、ドッグカフェを開業した。Aさんのドッグカフェにはドッグランが併設され、遠方から足を運ぶ固定客も多く、人気を博している。
Aさんは、今後の資金計画を検討するにあたり、将来、公的年金がどのくらい支給されるのか知りたいと思っている。また、老後の収入を増やすことができる各種制度を活用したいと考えている。
そこで、Aさんは、ファイナンシャル・プランナーのMさんに相談することにした。

〈Aさんおよび妻Bさんに関する資料〉

(1)Aさん(1982年4月25日生まれ、個人事業主)
・公的年金加入歴:下表のとおり(60歳までの見込みを含む)
 20歳から大学生であった期間(36月)は学生納付特例制度の適用を受けた(その期間の保険料は追納していない)。

期間制度・区分月数
20歳~22歳国民年金 学生納付特例期間36月
22歳~30歳厚生年金保険 被保険者期間90月
30歳~60歳国民年金 保険料納付済期間354月

(2)妻Bさん(1982年9月3日生まれ、事業専従者)
・公的年金加入歴:18歳からの15年間(180月)は、厚生年金保険に加入。その後は、国民年金に第1号被保険者として加入している。

※妻Bさんは、現在および将来においても、Aさんと同居し、Aさんと生計維持関係にあるものとする。
※Aさんおよび妻Bさんは、現在および将来においても、公的年金制度における障害等級に該当する障害の状態にないものとする。
※Aさんおよび妻Bさんの年齢は、いずれも2024年12月31日現在のものである。
※上記以外の条件は考慮せず、各問に従うこと。

1 「Aさんは、国民年金の定額保険料に加えて付加保険料を納付することができます。付加保険料を納付すれば、老齢基礎年金を受け取る際に付加年金を受給することができます」
2 「Aさんは、国民年金基金に加入することができます。国民年金基金の給付には、老齢年金、障害年金、遺族一時金があります」

なぜ違う: 国民年金基金の給付は老齢年金と遺族一時金であり、障害年金は用意されていません。給付の種類の説明が誤りです。

3 「Aさんは、大学在学中に学生納付特例制度の適用を受けていた期間に係る保険料をこれから納付することができます。保険料を追納すれば、将来受給する老齢基礎年金の額を増やすことができます」

なぜ違う: 学生納付特例の追納は承認された月の前10年以内の期間に限られます。Aさんの20歳当時の期間はすでに10年を経過しており追納できません。

正解: 1

要点: 正解は 1)。Aさんは国民年金の第1号被保険者なので、定額保険料に月額400円の付加保険料を上乗せして納付でき、老齢基礎年金の受給時に「200円×付加保険料納付済月数」の付加年金が上乗せされます。

Aさんは国民年金の第1号被保険者なので、定額保険料に月額400円の付加保険料を上乗せして納付でき、老齢基礎年金の受給時に「200円×付加保険料納付済月数」の付加年金が上乗せされます。よって1)が適切です。国民年金基金にも加入できますが、その給付は老齢年金と遺族一時金の2種類で、障害年金はありません。また学生納付特例期間の保険料を追納できるのは承認を受けた月から10年以内に限られ、42歳のAさんが20歳当時(約22年前)の分を追納することはできません。

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出典:一般社団法人金融財政事情研究会 ファイナンシャル・プランニング技能検定 3級実技試験(保険顧客資産相談業務)2025年5月公表分 問2 を一部改変