Mさんは、生命保険の見直しを検討するにあたって、現時点の必要保障額を試算することにした。下記の〈算式〉および〈条件〉に基づき、Aさんが現時点で死亡した場合の必要保障額として、次のうち最も適切なものはどれか。

リスク管理・一部改変

設例

X株式会社(以下、「X社」という)に勤務するAさん(59歳)は、専業主婦である妻Bさん(59歳)との2人暮らしである。Aさんは、来年、60歳の定年でX社を退職する予定である。
Aさんは、退職を間近に控え、現在加入している生命保険を見直して、医療保障や介護保障を充実させたいと考えている。また、退職後の健康保険(現在、Aさんは全国健康保険協会管掌健康保険に加入)についても理解を深めておきたいと考えている。
そこで、Aさんは、ファイナンシャル・プランナーのMさんに相談することにした。

〈Aさんが現在加入している生命保険に関する資料〉
保険の種類:定期保険特約付終身保険
契約年月日:2009年4月1日
月払保険料:24,000円(保険料払込期間:65歳満了)
契約者(=保険料負担者)・被保険者:Aさん
死亡保険金受取人:妻Bさん

主契約および特約の内容保障金額保険期間
終身保険300万円終身
定期保険特約2,400万円10年
特定疾病保障定期保険特約300万円10年
入院特約1日目から日額10,000円10年
傷害特約500万円10年
災害割増特約500万円10年
リビング・ニーズ特約――

※更新型の特約は、2019年4月1日に記載の保障金額で更新している。
※上記以外の条件は考慮せず、各問に従うこと。

〈算式〉
必要保障額=遺族に必要な生活資金等の支出の総額-遺族の収入見込金額

〈条件〉
1.現在の毎月の生活費は40万円であり、Aさん死亡後の妻Bさんの生活費は、現在の生活費の50%とする。
2.現在の妻Bさんの平均余命は、30年とする。
3.Aさんの死亡整理資金(葬儀費用等)・緊急予備資金は、500万円とする。
4.住宅ローン(団体信用生命保険に加入)の残高は、300万円とする。
5.死亡退職金見込額とその他金融資産の合計額は、2,400万円とする。
6.Aさん死亡後に妻Bさんが受け取る公的年金等の総額は、4,300万円とする。
7.現在加入している生命保険の死亡保険金額は考慮しないものとする。

1 700万円

なぜ違う: 700万円は、団体信用生命保険で完済される住宅ローン残高300万円を、支出の総額7,700万円からさらに差し引いてしまった場合の値です(7,700万円-300万円-6,700万円)。団信で完済される残高はもともと支出に含めません。

2 1,000万円
3 1,300万円

なぜ違う: 1,300万円は、団体信用生命保険に加入している住宅ローン残高300万円を支出総額に加えてしまった場合の金額です。団信により残債は保険金で完済されるため、遺族の支出には含めません。

正解: 2

要点: 正解は 2)。必要保障額は「遺族に必要な生活資金等の支出の総額-遺族の収入見込金額」で求めます。

必要保障額は「遺族に必要な生活資金等の支出の総額-遺族の収入見込金額」で求めます。まず遺族の生活費は、現在の生活費40万円の50%である月20万円が30年間続くとして、20万円×12カ月×30年=7,200万円です。これに死亡整理資金・緊急予備資金500万円を加え、支出の総額は7,700万円となります。住宅ローンは団体信用生命保険に加入しているため、Aさんの死亡により残高300万円は保険金で完済され、遺族の負担にならないので支出には含めません。次に収入見込金額は、死亡退職金見込額とその他金融資産2,400万円と公的年金等の総額4,300万円を合わせて6,700万円です。したがって必要保障額は7,700万円-6,700万円=1,000万円となります。

この問題に出てくる用語

関連キーワード: リスク管理・3級・実技・計算

同じ回の前後の問題

リスク管理の他の問題

アプリで弱点分析つきの演習ができます

App Store

FP技能検定の学習アプリ(FPトレ)

出典:一般社団法人金融財政事情研究会 ファイナンシャル・プランニング技能検定 3級実技試験(保険顧客資産相談業務)2024年5月公表分 問4 を一部改変