Mさんは、Aさんに提案した養老保険(福利厚生プラン)について説明した。MさんのAさんに対する説明として、次のうち最も適切なものはどれか。

リスク管理

設例

Aさん(70歳)は、X株式会社(以下、「X社」という)の創業社長である。Aさんは、後継者である長男Bさん(45歳)への事業の承継にめどがつき、今期で第一線から退くつもりでいる。
Aさんは、この機に、従業員の福利厚生の充実を図りたいと考え、従業員に対する退職金準備の方法について生命保険会社の営業担当者であるファイナンシャル・プランナーのMさんに相談したところ、下記の養老保険(福利厚生プラン)の提案を受けた。また、中小企業退職金共済制度の説明を受けた。

〈Aさんが提案を受けた養老保険(福利厚生プラン)に関する資料〉
保険の種類:養老保険(特約付加なし)
契約者(=保険料負担者):X社
被保険者:全役員・全従業員(30名)
死亡保険金受取人:被保険者の遺族
満期保険金受取人:X社
死亡保険金額:500万円(1人当たり)
保険期間・保険料払込期間:60歳満了
年払保険料:600万円(30名の合計)

※上記以外の条件は考慮せず、各問に従うこと。

1 「福利厚生プランは、原則として、役員・従業員全員を被保険者とすることになりますので、制度導入後に入社した従業員について加入漏れがないようにご注意ください」
2 「当該養老保険の支払保険料は、その全額を福利厚生費として損金の額に算入することができます」

なぜ違う: 死亡保険金受取人が被保険者の遺族、満期保険金受取人が法人である養老保険(福利厚生プラン)の支払保険料は、2分の1を福利厚生費として損金算入し、残る2分の1は資産計上します。全額損金算入という説明は誤りです。

3 「当該養老保険の保険期間中に被保険者である従業員が中途(生存)退職したときは、退職した従業員本人に保険会社から解約返戻金が退職金として直接支払われます」

なぜ違う: 契約者は法人であり、中途退職時に解約返戻金を受け取るのも法人です。従業員本人に保険会社から直接支払われるわけではなく、法人が受け取ったうえで退職金の原資に充てます。

正解: 1

要点: 正解は 1)。養老保険の福利厚生プランは、法人が契約者・保険料負担者となり、全役員・全従業員を被保険者、死亡保険金受取人を被保険者の遺族、満期保険金受取人を法人とする契約です。

養老保険の福利厚生プランは、法人が契約者・保険料負担者となり、全役員・全従業員を被保険者、死亡保険金受取人を被保険者の遺族、満期保険金受取人を法人とする契約です。保険料の2分の1を損金算入できる前提として、加入対象者が原則として全員であり、職種・年齢・勤続年数などによる合理的な基準なしに加入者を限定すると普遍的加入の要件を満たさなくなります。制度導入後に入社した従業員も加入させ、加入漏れがないようにする必要があるという説明は適切です。選択肢2について、この契約形態では支払保険料の2分の1が福利厚生費として損金算入され、残り2分の1は保険料積立金として資産計上されるため、全額損金算入とはなりません。選択肢3について、解約返戻金を受け取るのは契約者である法人です。

この問題に出てくる用語

関連キーワード: リスク管理・タックスプランニング・3級・実技

同じ回の前後の問題

リスク管理の他の問題

アプリで弱点分析つきの演習ができます

App Store

FP技能検定の学習アプリ(FPトレ)

出典:一般社団法人金融財政事情研究会 ファイナンシャル・プランニング技能検定 3級実技試験(保険顧客資産相談業務)2024年5月公表分 問8