ファイナンシャル・プランナー(以下、「FP」という)の顧客に対する行為に関する次の記述のうち、関連法規に照らし、最も不適切なものはどれか。

ライフプランニングと資金計画

1 社会保険労務士の登録を受けていないFPが、年金の相談に来た顧客の求めに応じ、公的年金の裁定請求手続を代行して報酬を受け取った。
2 生命保険募集人の登録を受けていないFPが、ライフプランの相談に来た顧客の求めに応じ、ライフイベントに応じた生命保険の一般的な活用方法を説明した。

なぜ違う: 生命保険の一般的な活用方法の説明は特定の保険契約の締結の勧誘(募集)に当たらないため、募集人登録がなくても行える。

3 金融商品取引業者の登録を受けていないFPが、資産運用の相談に来た顧客の求めに応じ、顧客の投資判断材料となる景気動向や企業業績に関する情報を提供した。

なぜ違う: 公表されている景気動向や企業業績の提供にとどまり、個別銘柄について報酬を得て助言する投資助言業務ではないため、金融商品取引業の登録は不要である。

4 税理士の登録を受けていないFPが、相続の相談に来た顧客の求めに応じ、顧客の具体的な相続税額の算出のために知り合いの税理士を紹介した。

なぜ違う: 具体的な相続税額の計算は税理士の独占業務だが、税理士を紹介する行為自体は税務代理にも税務相談にも当たらない。

正解: 1

要点: 正解は 1)。本問は2024年4月1日現在施行の関連業法に照らして判断する。

本問は2024年4月1日現在施行の関連業法に照らして判断する。社会保険労務士法は、他人の求めに応じ報酬を得て労働・社会保険諸法令に基づく申請書等の作成や手続の代行を業として行うことを社会保険労務士の独占業務としている。公的年金の裁定請求手続は日本年金機構への裁定請求書の提出であり、この独占業務そのものであるから、登録のないFPが報酬を得て代行することはできない。したがって1が不適切である。逆に、資格を要するのは「個別具体的な代理・代行・助言」であり、制度の一般的な説明、公表されている経済情報の提供、有資格者の紹介といった行為は無資格でも許される。FP業務では、どこまでが一般論でどこからが独占業務かの線引きが問われる。

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出典:一般社団法人金融財政事情研究会/特定非営利活動法人日本ファイナンシャル・プランナーズ協会 ファイナンシャル・プランニング技能検定 2級学科試験 2025年5月公表分 問1