取引相場のない株式の相続税評価に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。なお、特定の評価会社の株式には該当しないものとする。

相続・事業承継

1 会社規模が小会社である会社の株式で、中心的な同族株主が取得したものの価額は、原則として、類似業種比準方式によって評価する。

なぜ違う: 小会社の株式を中心的な同族株主等が取得した場合、原則として純資産価額方式で評価する(類似業種比準価額との併用も選択可)。類似業種比準方式によるとするのは誤りである。

2 会社規模の判定上、従業員数が70人以上の会社は、その総資産価額(帳簿価額によって計算した金額)や取引金額の多寡にかかわらず、大会社となる。
3 同族株主のいる会社の株式で、同族株主以外の株主が取得したものの価額は、その会社規模にかかわらず、原則として、純資産価額方式によって評価する。

なぜ違う: 同族株主以外の株主等が取得した株式は、会社規模にかかわらず特例的評価方式である配当還元方式により評価する。純資産価額方式ではない。

4 類似業種比準方式における比準要素は、1株当たりの配当金額、1株当たりの売上高および1株当たりの純資産価額(帳簿価額によって計算した金額)である。

なぜ違う: 類似業種比準方式の比準要素は1株当たりの配当金額・利益金額・純資産価額(簿価)の3つである。売上高は比準要素ではない。

正解: 2

要点: 正解は 2)。取引相場のない株式の会社規模の判定では、直前期末以前1年間の従業員数が70人以上の会社は、総資産価額や取引金額を問わず大会社に区分される(財産評価基本通達178)。

取引相場のない株式の会社規模の判定では、直前期末以前1年間の従業員数が70人以上の会社は、総資産価額や取引金額を問わず大会社に区分される(財産評価基本通達178)。したがって2が適切である。会社規模区分は原則的評価方式における類似業種比準方式と純資産価額方式の併用割合を決める前提となる重要な判定であり、まず従業員数70人以上かどうかを見る、という手順を押さえたい。評価方式は、大会社が原則として類似業種比準方式、小会社が原則として純資産価額方式、中会社が両者の併用による。

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出典:一般社団法人金融財政事情研究会/特定非営利活動法人日本ファイナンシャル・プランナーズ協会 ファイナンシャル・プランニング技能検定 2級学科試験 2025年5月公表分 問57